超音波検査(エコー検査)

超音波検査(エコー検査)とは?

人の耳で聞こえないほどの高い周波数の音を超音波といいます。この超音波を臓器に当てると反射をします。その反射波を装置で認識して、画像を作り出すのが超音波検査の原理です。
脂肪や血液、骨など、組成によって反射の具合が異なるので、肝臓や胆嚢などの臓器を画面で描出する事ができます。
放射線を使用しないので、被爆する心配がなく、妊婦さんや小さいお子様でも安心して受けられる検査です。

超音波検査実施日

受付時間 日・祝
8:30~12:00
14:30~18:30

△:金曜日のみ14001630まで

当院の超音波検査POINT

日本超音波医学会並びに日本超音波検査学会認定の超音波検査士の有資格者が全例検査を行います

超音波検査は、医師・看護師・臨床検査技師・診療放射線技師の国家資格を取得しているものは検査を行うことはできますが、超音波検査士は超音波検査の臨床経験を積み、学会の認定試験に合格したものが取得できる認定資格です。患者様により確かなスキルで、最善の医療を提供したいと思います。

女性技師が検査を行います

腹部や乳腺の領域は、どうしても男性技師だと女性の患者様が気をつかわれる場合がありますが、女性の方でも安心して検査を受けて頂けるよう女性技師を配置しております。

土曜日の検査・診療が可能です

調子が悪くても、なかなか仕事や学校で平日に病院やクリニックに行くことが難しい方でもお休みの日に気軽に受けて頂けます。(午前は8:30~12:00、午後は14:00~17:00)

最新の超音波検査装置で検査を行います

超音波検査装置は様々な種類がございますが、腹部を検査するのに特化しているものや、心臓の検査に特化しているものまで様々な機種がございます。当院は腹部、心臓に限らず、甲状腺や乳腺などの体表臓器、頸動脈や下肢動静脈まで幅広く検査を行う事ができる汎用超音波画像診断装置を使用しております。また当院で使用しているARIETTA 65 LE(株式会社 日立製作所)という装置は、肝臓の硬さや脂肪化を定量測定できる新しい技術を搭載しています。肝硬度測定として剪断波を用いたSWMShear Wave Measurement)と歪みを用いたRTEReal-time Tissue Elastography)の2種類を計測する事ができます。また肝脂肪化推定として超音波信号の減衰量を用いたATTAttenuation)も測定する事ができます。これらの計測は、外科的な肝生検に変わる診断方法として、肝線維化および肝脂肪化の程度を超音波診断装置による非侵襲的な方法で気軽に検査する事ができます。健康診断で肝機能異常(ASTALT、γ-GTPなど)を指摘された方、脂肪肝が気になる方、お酒をたくさん飲まれている方、外食が多い方、肥満が気になる方など、お気軽に検査を受けて頂けます。

事前予約が無くても、検査可能な場合がございますので、お気軽にご相談下さい

お問合せ

電話番号:03-3679-9799

検査方法

  • 検査時間は、2030分程度です(観察状況や部位により所要時間は前後します)。
  • 検査にゼリーを塗布し、プローブを当てながら臓器の観察を行います。
  • 腹部超音波検査の場合、上半身は胸の下まで捲り上げ、ズボンやスカートは下着と一緒に腰骨辺りまで下げて頂きます(当日、ワンピースや矯正下着の着用、ゼリーで汚れて困るお洋服はお避け下さい)。
  • 消化管ガスを避けるために、ところどころ強く圧迫する場合がありますが、痛い場合は遠慮なくお申し付けください。

超音波検査を受ける上での注意事項

  1. 腹部超音波検査・血管超音波検査(腹部大動脈・腎動脈)を受ける場合
    午前中の検査

    朝食は抜いて来院して下さい。ただし水やお茶、薬の服用は制限ありませんが、
    牛乳、ジュース、コーヒーは避けて下さい。

    午後の検査

    検査の5時間前から食事をしないで下さい(5時間前なら朝食は食べても大丈夫です)。
    昼食は抜いて来院して下さい。だたし水やお茶、薬の服用は制限ありませんが、牛乳、ジュース、コーヒーは避けて下さい。

  2. 泌尿器・生殖器領域の検査の場合、膀胱に尿がたまっている状態でいないと臓器が描出できませんので、検査の90分前から排尿を控えて下さい。尿意が我慢できない場合は、スタッフにご相談ください。
  3. 血管超音波検査(頸動脈)・体表臓器超音波検査(甲状腺・唾液腺)を受ける場合、頸部にゼリーがつきますので、ネックレスやイヤリングなどの貴金属類は外した状態で検査を受けて下さい。
  4. 血管超音波検査(下肢動脈・下肢静脈)を受ける場合、ストッキングやタイツ、矯正下着の着用はお避け下さい。
  5. 体表臓器超音波検査(乳腺)を受ける場合、上半身は脱いで頂きますので、ワンピースや矯正下着、ネックレスなどの貴金属類はお避け下さい。

健診検査費用

料金 検査メニュー
¥8,800(税込) 腹部超音波検査(上腹部超音波検査+下腹部超音波検査)
¥6,600(税込) 上腹部超音波検査(肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・腹部大動脈)
¥3,850(税込) 頸動脈超音波検査
¥4,400(税込) 準備中  乳腺超音波検査
¥11,000(税込) 甲状腺超音波検査+血液検査(甲状腺ホルモン:TSH・FT3・FT4)
¥14,300(税込) 心臓超音波検査+血液検査(NT-proBNP)

腹部超音波検査でわかる病気

肝臓

肝腫瘍(肝細胞癌、転移性肝腫瘍、胆管細胞癌など)

腫瘍には良性のものと悪性のものがありますが、特に注意が必要なのは悪性腫瘍です。今まではウイルス性の肝障害から肝硬変に移行し、肝がんを発症するケースが多く見られましたが、近年ではアルコールによる肝障害から肝がんに移行するケースや、脂肪肝からNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に移行し、肝がんを発症するケースが増えてきました。自覚症状が乏しい為、腹部超音波検査で定期的に検査を受けて早期発見し、早期に治療をすることをお勧めします。

脂肪肝・肝障害(急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、アルコール性肝障害など)

健診で肝機能異常(AST、ALT、γ-GTPなど)を指摘される方々は少なくないです。糖尿病(GLU、HbA1cなど)や高脂血症(T-Cho、TG、LDL、HDLなど)などの生活習慣と密接に関係しています。アルコールや運動不足の影響も肝臓に現れてきます。
B型肝炎、C型肝炎や有名ですが、治療薬の進歩によりウイルス性肝炎は少なくなってきましたが、近年はアルコールによる肝障害、あるいは飲酒歴のない肝障害のNAFLD(非アルコール性脂肪性疾患)、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)の増加が問題となってきています。超音波検査で肝臓の状態を見る事が重要です。

NASH(非アルコール性脂肪肝炎)について

肝臓内に中性脂肪の貯まった状態を脂肪肝といいますが、アルコールをほとんど飲まない人に起こる脂肪肝を非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)と呼んでいます。NAFLDは国内に約1,000万人と推定されています。 NAFLDの中で、肝硬変や肝癌へと進行する可能性のあるNASH(非アルコール性脂肪肝炎)が存在し、国内に約100~200万人も存在すると言われます。 NASHの原因としては、肥満、糖尿病、脂質異常症、高脂血症、急激な体重減少や急性飢餓状態、薬剤などです。ただし、ウイルス性肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、自己免疫性肝炎、薬剤性肝障害は除外する必要があります。 超音波検査では、肝臓の線維化をShear wave elastographyという新しい技術を使って、肝臓の硬さ(肝硬度)を簡単に調べる事が可能です。肝臓が障害されるにつれて肝臓は線維化してきます。肝臓は線維化すると固くなり、肝硬変や肝がんになりやすい状態となるため、そうなる前に肝臓の状態を知る必要があります。肝臓の硬さが気になる方は、超音波検査を受けてみて下さい。

肝嚢胞

肝臓に液体が貯留した状態で、それ自身は良性のもので体への影響はほとんどありません。まれに出血や、感染、増大傾向の見られるものは注意が必要です。

肝内血管腫

細い血管が無数に絡み合ってできた腫瘍状の塊です。成人の約5%に見られる、無症状の腫瘍です。先天性の要素が強いと言われています。これ自体は良性なのですが、肝内血管腫と初期の肝細胞癌は鑑別が難しい場合がある為、超音波検査で経過観察や、CTやMRIでの検査で精査する場合もあります。

その他(うっ血肝、肝膿瘍、肝内胆管結石、肝内石灰化、胆道気腫、門脈ガス血症など)

胆嚢

胆嚢腫瘍(胆嚢癌・胆嚢腺腫など)

胆嚢は粘膜筋板がないため、癌が進行すると、他の臓器より浸潤や転移をおこしやすく、早期に発見する事が重要です。

  胆嚢炎(急性胆嚢炎・慢性胆嚢炎)

胆嚢結石(胆石)があると、その石が頸部に詰まって、感染を起こし、胆嚢炎を発症します。他にも胆嚢炎には、気腫性胆嚢炎、無石胆嚢炎、壊疽性胆嚢炎などがあります。超音波検査で診断することが可能です。

胆石(胆嚢結石)・胆泥

胆石は年齢を重ねるごとに出来やすくなります。特に肥満気味の中年女性に多く見られます。コレステロールの多い食事や、逆に栄養状態が悪すぎても胆石はできます。超音波検査で簡単に診断できます。

胆石が心配な方へ

健康診断で胆石と診断された方、日頃カロリーの高い(脂肪分、コレステロールの高い)食事をされている方は、胆汁の中のコレステロールの量が上昇し、その結果、過剰なコレステロールが溶かされないままの状態が続くと結晶化して、胆石が作られてしまいます。逆に栄養状態(低蛋白質)が悪すぎても、胆汁成分の1つであるビリルビンがカルシウムと結合しやすい物質へと化学変化を起こし、ビリルビンカルシウムという結晶になり、胆石を作ってしまいます。胆石は、石の成分によって放射線検査(腹部単純X線、CT検査など)で写らない場合があるので、超音波検査が最も有力な検査法となっています。また胆嚢癌の患者さんの50%~60%は胆石を合併していますので、胆石と診断されている方は、定期的に検査を受けて胆嚢に腫瘍がないかをみる必要があります。

胆嚢腺筋腫症

胆嚢の壁が部分的に厚くなったり、全体的に厚くなったりする良性疾患です。悪性腫瘍との鑑別が難しいので、超音波検査やMRIなどで注意深く検査をすることが重要です。

胆嚢ポリープ

胆嚢の壁から内側に隆起したものです。健常者の10%程度に見られます。良性のものですが、初期の癌と鑑別が難しい場合もありますので、経過観察が必要です。

その他(胆管結石・胆管腫瘍・胆嚢捻転症など)

膵臓

 膵腫瘍(浸潤性膵管癌・膵管内乳頭粘液性腫瘍・膵内分泌腫瘍など)

膵管癌は膵管上皮から発生し、膵臓に出来る腫瘍性病変の80~90%を占めています。近年増加傾向で、毎年3万人以上が亡くなっています。男性に多く発症し、喫煙、膵癌の家族歴、糖尿病、慢性膵炎などとの関連が指摘されています。膵癌は早期の状態では自覚症状がほとんどないため、健診などを受けない限り、早期で見つけるのは非常に難しい疾患です。

 膵炎(急性膵炎・慢性膵炎・自己免疫性膵炎など)

急性膵炎は、膵臓の炎症で、他の臓器にまで影響を及ぼし得るものです。急性膵炎の2大原因は、アルコールと胆石です。急性膵炎の最も多い症状は、上腹部痛ですが、背中の痛みとして現れる事もあります。状態が悪化すると、ショック状態や死に至る怖い病気です。

膵嚢胞

膵臓に液体が溜まった状態ですが、炎症で液体が溜まっている場合と、腫瘍によって液体が溜まっている場合があります。嚢胞は肝臓や腎臓にもできますが、膵臓の嚢胞は癌化するリスクがあるので注意が必要です。

その他(膵漿液性嚢胞腫瘍・膵粘液性嚢胞腫瘍・膵solid pseudopapillary neoplasmなど)

脾臓

 脾腫瘍(脾血管腫・脾悪性リンパ腫・転移性脾腫瘍など)

脾臓原発の腫瘍は比較的稀ですが、近年画像診断の進歩により、発見される機会が増えてきています。

脾嚢胞

脾臓には真性嚢胞と仮性嚢胞が出来ることが知られています。臨床的には仮性嚢胞が多く、脾臓破裂によって生じた血種や脾臓の被膜下血種が長い時間かかって変化したものと考えられています。嚢胞が増大し、圧迫症状が現れれば、手術で切除する場合もあります。

脾腫

肝硬変や右心不全、門脈圧亢進、感染症、白血病や貧血などの血液疾患で脾臓が大きくなる場合があります。脾腫の存在は、こうした病気の早期発見に繋がる場合があります。

脾梗塞

心房細動や心内膜炎などの血栓性疾患によって、脾臓に向かう血流が阻害されると、脾臓の全部や一部が壊死してしまう状態です。

その他(副脾・脾石灰化・脾膿瘍・脾被膜下血種・脾動脈瘤・脾リンパ管腫など)

腎臓

腎腫瘍(腎細胞癌・腎芽腫・腎盂腫瘍・尿管癌など)

悪性腫瘍の場合、腎細胞癌が大部分を占めます。
男性に多くみられます。 血尿や背部痛が症状ですが、無症状の場合も少なくありません。自覚症状が乏しいので、早期の腎癌は人間ドックで偶然見つかるケースが多いので、健診や人間ドックなど症状がなくても超音波検査を受ける事が大切です。

腎血管筋脂肪腫

腎臓で見つかる頻度の高い腫瘍です。血管・筋・脂肪を主たる構成成分とする腫瘍です。ほとんどが良性腫瘍ですが、ごく稀に悪性化するものもあります。腫瘍の大きさが4cmを超えると自然破裂のリスクがあるので、手術になる場合があります。

腎嚢胞

腎臓にできる液体が溜まった球状の腫瘤です。基本的に多くは無症状で、健康に害はありません。しかし、稀に隔壁を伴うような嚢胞は悪性化する場合があるので、経過観察が必要です。

腎結石・尿管結石

男性の7人に1人、女性の15人に1人が経験する一般的な病気です。肥満や糖尿病、高血圧との関連が示唆されており、メタボリックシンドロームの一部と捉えられています。 結石があるからといって、必ずしも治療が必要なわけではなく、超音波検査などで大きさや部位を考慮しながら治療していきます。

腎結石・尿管結石が心配な方へ

腎結石や尿管結石は尿路結石症の中に入りますが、腎臓から尿道までの尿路に結石ができてしまう病気です。泌尿器科の外来で見られる疾患の中で最も頻度の高い疾患の一つです。年間罹患率も年々上昇しています。特に働きざかりの男性や閉経後の女性に高頻度に見られます。尿路結石は胆石と異なり、構成する結石の種類は様々です。摂取している食事の種類によってできる石の種類は様々です。腎結石は無症状の場合が多いですが、腎臓の結石が細い尿管に流れると、激しい痛みを伴います。症状がない人でも、腎臓に結石があるかもしれません。尿管結石のリスクを知る上でも、検査を受けてみて下さい。

腎不全(急性腎不全・慢性腎不全)

腎不全とは、腎臓が血液をろ過して老廃物を尿として排泄できなくなる状態です。腎臓の機能は、いちど失われると回復する事がない場合が多く、慢性腎不全という病態になります。更に悪化し、末期の腎不全まで進行すると人工透析や腎臓移植といった腎代替療法が必要になってきます。超音波検査などの画像診断や血液検査、尿検査など総合的にみることが重要です。

水腎症

結石や腫瘍などが原因となって、尿の流れが滞り、尿が膀胱に行くことができず、腎臓内にたまった状態です。水腎症を放置すると機能障害に陥り、腎不全となってしまうため、早期の診断が重要となります。

その他(馬蹄腎・重複腎盂尿管・異所性腎・腎形成発育障害・腎梗塞・腎動脈瘤など)

膀胱

膀胱腫瘍(膀胱癌など)

膀胱は尿を溜める袋状の臓器ですが、膀胱壁の粘膜から癌は発生します。男性は女性の3倍で、喫煙者は非喫煙者の2~3倍の発生率と言われています。肉眼的血尿がよく見られる症状ですが、膀胱炎や尿路結石も同じ症状を示すため、鑑別は重要です。超音波検査などの画像診断や尿検査などで検査をすることで早期発見に繋がります。

膀胱結石

発生機序は2つあり、1つは上部尿路結石が、自然に下降し膀胱内に排石したものが膀胱内に留まったもので、もう1つは、排尿障害が基礎疾患としてあり尿流停滞、慢性尿路感染症により結石の形成をした二次性のものである。前者は稀で、後者がほとんどです。 膀胱結石は、緊急性のある疾患ではなく、診断したら、その発生原因を調べる事が最も重要です。

膀胱憩室

膀胱の外側に向かって突出した場所(憩室)ができた状態です。初期には症状はほとんどありませんが、憩室が大きくなると、尿が溜まることによって慢性膀胱炎を発症します。尿が溜まった状態が長くなると結石を作りやすく、その結果、尿の混濁や血尿、排尿痛、残尿感などの様々な症状が出現し、多尿症や尿路感染症などの原因となります。場合によってはそこから悪性腫瘍が発生する事もあります。

その他

前立腺

前立腺肥大

前立腺は栗の実ほどの大きさですが、加齢とともに大きくなってしまうのが前立腺肥大症です。前立腺の病気で最も多くみられる病気です。良性前立腺肥大は尿道を取り囲む内腺で発生するため、尿道が圧迫されて狭くなり、尿が出にくい状態となります。頻尿、夜間頻尿、残尿感、尿勢低下などの自覚症状が現れます。

前立腺肥大症が気になる方へ

前立腺肥大症の頻度は50歳くらいから高くなります。組織学的には30歳代から始まり、50歳で30%、60歳で60%、70歳で80%、80歳で90%に見られます。その全ての方が治療を必要としているわけではありませんが、前立腺が大きくなると尿がでにくい、尿の勢いが弱い、尿が出始めるまでに時間がかかる、尿が分かれる、排尿の途中で尿が途切れる、尿をすると力まなければ出ないなどの排尿困難や、一日に何度もトイレに行くなどの頻尿(1日8回以上、就寝後1回以上)、尿意に切迫感があって、トイレに間に合わずに尿が漏れてしまう切迫性尿失禁などの蓄尿症状、排尿したのにすっきりしない残尿感、排尿したのに下着が尿で汚れている排尿後尿滴下などの排尿後症状が現れます。このような症状に悩んでいる方は、早めに検査を受けて下さい。

前立腺結石

前立腺の中に結石が形成された状態です。50代以降になると頻度が高まります。

前立腺炎

前立腺炎の発症原因は通常は不明ですが、細菌感染が尿路や血流から前立腺に広がる結果、前立腺炎を起こす場合があります。残尿感、頻尿、排尿時痛、会陰部不快感、鼠径部痛、下腹部不快感などの症状がでます。

前立腺癌

前立腺癌は前立腺肥大症とともに、中高年の男性において注意すべき病気です。前立腺肥大症と異なり、前立腺の辺縁領域(外腺)から発生します。他の癌と違って、ゆっくり進行するため、早期に発見できれば治りやすい癌です。しかし発見が遅れて癌が進行するとリンパ節や骨に転移しやすいため、早期に見つける事が重要です。まずは腫瘍マーカーであるPSAの検査を行い、疑わしい場合は超音波検査や病理検査などが行われます。

その他

腸管

消化管腫瘍(胃癌・大腸癌など)

消化管腫瘍は内視鏡検査で検査をする事が一番重要ですが、偶然超音波検査で見つけるケースも少なくありません。内視鏡検査は腸管の内部を見るのに対し、超音波検査では腸管の外側の様子をみるのに優れています。

腸炎(急性虫垂炎・大腸憩室炎・感染性腸炎・潰瘍性大腸炎・クローン病・ループス腸炎・虚血性大腸炎など)

超音波検査は無侵襲で、手軽で気軽に受ける事ができる検査です。CTやMRIと違い、患者様が痛がっている所をピンポイントで見る事が出来るのも超音波検査の特徴です。超音波検査では、腸管が腫れている部位を同定し、腸管壁の性状や周囲の臓器への炎症の波及の程度などを検査します。臨床症状や血液検査、他の画像診断検査など総合的に評価をして診断されます。

腸閉塞(イレウス)

何らかの原因で、腸の中で食べ物や消化液など内容物の流れが止まってしまう状態です。

腸重積

多くは乳幼児に発症する事が多い病気ですが、稀に成人でも発症します。腸管の一部が後ろの腸管に引き込まれ、重なってしまうのが腸重積です。成人の場合は、癌やポリープが機転となって腸重積を発症する場合があるので、注意が必要です。

その他(急性胃粘膜病変・肥厚性幽門狭窄症・消化管穿孔など) その他の臓器

副腎

副腎腫瘍(副腎骨髄脂肪腫・副腎褐色細胞腫・副腎神経芽腫・副腎癌など)

副腎は人間が生きていくのに必要なホルモン(アルドステロン、コルチゾール、アドレナリン、ドーパミンなど)をつくります。副腎に腫瘍ができると、これらのホルモンを過剰に作ってしまうので、早期に見つける事が重要です。副腎の病気は発見が難しいので、超音波検査が発見の契機になることも少なくありません。

副腎嚢胞

副腎に腫瘍が見つかると、ホルモン分泌異常の有無を調べます。非機能性であっても大きい腫瘍は癌が否定できないので手術するのが一般的ですが、非機能性腫瘍の中には内部に水分を溜めて袋状になった副腎嚢胞という形をとるものもあります。超音波検査で見る事が可能です。

その他

精巣・精巣上体

精巣腫瘍

20~30代の若い男性に多く発生します。精巣腫瘍の多くは悪性(癌)で進行の速い場合が多いので、早期発見が重要となります。

精巣炎・精巣上体炎

細菌やウイルスの感染で精巣や精巣上体に炎症が起きる病気です。両側に精巣炎が発症すると、精巣が萎縮して無精子症になる事があります。

精巣捻転

精索を軸として捻じれて血管が締め付けられる為、血流が途絶し、精巣が壊死してしまう怖い病気です。捻転してから6時間以内に治療しないと、どんどん精巣が壊死してしまうため、早く治療をする事が重要です。 青少年に多く、寝ている間に発症する事が多いのが特徴ですが、成人になっても発症する場合があるため、注意が必要です。

その他

血管超音波検査でわかる病気

頸動脈

脳に血液を送る首の動脈を超音波検査で簡単に見る事ができます。高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満・喫煙・アルコール・炎症や感染症などで血管壁がだんだん厚くなり、そのまま放置しておくと脳血管障害(脳梗塞など)や虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症など)を引き起こす原因となりますで、早期に診断し、早めに治療する事が大切です。
内頚動脈狭窄症・閉塞症、鎖骨下動脈狭窄症・閉塞症、高安動脈炎、椎骨動脈解離などエコーでわかる病気です。

下肢静脈

深部静脈血栓症

長時間同じ姿勢のまま足を動かさない状態が続いたり、外傷や手術などで血管壁を傷つけたり、癌などの病気や経口避妊薬の服用で血栓を作りやすい状態になると、下肢の静脈に血の塊ができてしまい、むくみや痛み、足の変色などの症状が出やすい状態になってしまいます。また自覚症状がない場合も多いので、知らない間に足の血栓が心臓や肺などにとんでいってしまい、肺塞栓症といった重篤な病気を引き起こす恐ろしい病気です。足の違和感がある場合は、早めに検査を受けて、適切な治療を受けて下さい。

下肢静脈瘤

立ち仕事や加齢、肥満、運動不足、妊娠・出産などが原因で、足の血管がコブ状にぼこぼこと浮き上がってくる病気です。静脈は血液を心臓に戻す役割があるため、足の血管は重力に逆らって血液を上に押し上げなければなりません。その為、静脈には逆流を防ぐために「弁」というストッパーが備わっています。下肢静脈瘤はこの「弁」が壊れてしまう為に、血液がうまく心臓に届けることができず、血液が下肢の血管に鬱滞してしまう状態です。鬱滞している状態が続くと、下肢のだるさや疲れやすさ、痛みやこむら返りなどの症状が現れ、重症化すると湿疹、色素沈着などの鬱滞性皮膚炎から皮膚潰瘍を形成する事もあります。また血栓も作りやすいため、深部静脈血栓症を合併するリスクもあります。

表在静脈血栓症(血栓性静脈炎)

血の塊が原因となって、静脈とその周囲の組織、皮膚に炎症を引き起こす病気です。通常は腕や脚で起こります。静脈の上の皮膚が赤く腫れて、痛みを伴います。

その他

下肢動脈

閉塞性動脈硬化症

足の血管の動脈硬化が進み、血管が細くなったり、詰まったりして充分な血液が保てなくなる病気です。 その為、血液の流れが悪くなり、歩行時に足が痺れたり、痛みを伴ったり、足が冷たくなったりします。 重症になると歩行が困難になり、足を切断する場合もあります。

急性動脈閉塞症

原因の多くは心房細動といった心臓の不整脈でできた血栓が下肢の血管に詰まって起こるものです。急激に下肢の動脈が閉塞して症状を引き起こす疾患です。症状としては突然に下肢が痛くなり、冷たくなったり、感覚が鈍くなり、麻痺して動かなくなります。時間が経つと下肢が壊死に陥り、下肢切断が必要になる場合があります。

閉塞性血栓血管炎(バージャー病)

原因が不明で、末梢動脈が全体に細くなったり、血栓ができたりして、十分な血液が保てなくなる病気です。その為、血液の流れが悪くなり、歩行時に足の痺れ、痛みや冷たさを感じます。更に進行すると、安静時にも症状が現れる事があります。 喫煙との因果関係が知られており、たばこを吸っておられる方で、このような症状がある方は、早めに検査を受けて、適切な治療を受けてください。

末梢動脈瘤

約70%は膝窩動脈瘤で、20%は腸骨・大腿動脈瘤です。これらの部位の動脈瘤は、腹部大動脈瘤を伴っている場合があります。これらの動脈瘤は血栓塞栓症の原因につながる事があり、足にできた血栓が脳や足にとんでいくと、脳梗塞や下肢の壊死など重篤な疾患を発症する場合があるので、早期に見つける事が重要です。動脈瘤は通常無症状ですので、超音波検査などの画像診断を受けないと発見が難しい病気です。

仮性動脈瘤

動脈の壁に穴が開いてしまい、動脈内腔と周囲の結合組織との間に交通が生じ、血管壁の外側に血液で満たされた腔が形成され、血栓化して血液の漏出が閉鎖されものです。

血種

スポーツや怪我などで、皮下組織や筋肉の内側で出血が生じ、血が溜まって腫れあがっている状態です。 違和感や痛みを生じる事があります。

動静脈廔

通常、動脈と静脈は毛細血管を通して連なっていますが、動脈と静脈が直接交通している状態を動静脈廔といいます。先天性のものと外傷性のものがあります。放置すると潰瘍ができたり、破れて出血したり、動静脈廔を流れる短絡量(血流量)が多くなると、心臓に負担がかかるので、外科手術が必要となります。

その他

腎動脈

腎動脈狭窄

軽症なものも含めると頻度は意外に多く、高齢者の6%に見られると言われています。その原因の90%以上は加齢に伴う動脈硬化です。腎動脈が細くなると、腎臓への血流量や血圧が低下しなければ問題はありませんが、狭窄がひどくなると腎臓に十分な血液がいかなくなるため、腎血管性高血圧、腎機能障害、心不全の急激な悪化などが起きる可能性があります。急に高血圧になった人、降圧剤で安定していたのに急に血圧のコントロールが悪くなった人、腎機能が急に悪くなった人などは、検査を受けることお勧めします。

線維筋性異形成(FMD)

腎動脈などの筋型動脈に発生し、狭窄と拡張をきたす、非動脈硬化性、非炎症性の疾患です。原因は不明で、20~50代の女性に多く見られますので、若い女性で原因不明の高血圧の場合は、腎動脈エコーを受ける事をお勧めします。

腎動脈瘤

比較的稀な疾患ですが、高血圧、疼痛、血尿を伴うことがあります。瘤の大きさが2cm以上を超える場合や、妊娠女性では破裂のリスクがあるため、治療する場合があります。

その他

腹部大動脈

腹部大動脈瘤

高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病など、動脈硬化が進むと、傷んだ腹部大動脈が部分的に膨らんで、瘤を作ります。瘤ができても自覚症状がほとんどないため、検査で早期に見つける以外に発見が難しい病気です。瘤の内部では血液が滞りやすいので、血の塊ができやすく、その血栓が何かのはずみでとんでしまうと、脳梗塞や腎障害などの原因となる場合があります。また瘤がどんどん膨らんで破裂する危険があります。破裂すると血圧が一気に低下し、突然ショック状態に陥り、命を落とす危険性が高いため、破裂する前に治療する必要があります。

腹部大動脈解離

大動脈の壁は内膜・中膜・外膜の三層構造でできていますが、大動脈解離は中膜に亀裂が入り、血管が裂けてしまう病気です。解離は予兆なく突然の激痛で発症します。裂けた場所により症状は様々です。突然死の原因となる非常に恐ろしい病気です。原因は腹部大動脈瘤と同様、動脈硬化が原因とされています。

正中弓状靭帯圧迫症候群

正中弓状靭帯は腹腔動脈の前面に位置する結合組織で、腹腔動脈起始部圧迫症候群の約60%が正中弓状靭帯による腹腔動脈起始部の狭窄と言われています。正中弓状靭帯の圧迫により、動脈瘤が形成される場合もあります。食後の上腹部痛、悪心、嘔吐、軽度の体重減少などの症状を伴います。

レリッシュ症候群

腹部大動脈は、動脈硬化性の変化によって閉塞してしまう特殊な病態です。閉塞により両側腸骨動脈より末梢の血流は低下し、間欠性跛行(しばらく歩いていると足に痛みやしびれが生じ、少し休むとまた歩けるようになる症状のこと)、下肢の冷感・痺れ、チアノーゼなどの下肢血行不良、男性においては骨盤内の神経虚血による勃起不全が起きる病気です。

その他

体表臓器超音波検査でわかる病気

甲状腺

甲状腺びまん性疾患(バセドウ病・橋本病・亜急性甲状腺炎など)

甲状腺疾患の多くはバセドウ病と橋本病です。甲状腺は、新陳代謝を促すためのホルモンを分泌する臓器で、身体活動に大きく関わっています。バセドウ病(甲状腺機能亢進症)は甲状腺の働きが強すぎて、新陳代謝が活発になりすぎてしまう為、体がどんどん消耗してしまう病気です。逆に橋本病(慢性甲状腺炎)は甲状腺の働きが弱まり、新陳代謝が低下して、身体機能も低下してしまいます。 バセドウ病は多汗、暑がり、食欲亢進、体重減少、高血圧、頻脈、手足のふるえ、倦怠感など、橋本病は体重増加、皮膚の乾燥、むくみ、全身倦怠感、寒がり、活動性の低下、月経異常などの症状で、うつ病などの精神疾患と間違われやすい病気でもあります。甲状腺は一般の健康診断で検査される事はないので、病気の発見に気づきにくく、見過ごされてしまう病気でもあります。定期的に甲状腺の検査をする事をお勧めします。

良性結節性甲状腺疾患(濾胞腺腫・腺腫様甲状腺腫・嚢胞など)

甲状腺に1~数個のしこりができる病気です。良性の場合、身体に害を及ぼす事はありませんが、稀に増大して圧迫症状が出る場合には、手術する場合があります。癌との鑑別が難しいので、超音波検査で経過観察するのが重要です。

悪性結節性甲状腺疾患(乳頭癌・濾胞癌・未分化癌・髄様癌・悪性リンパ腫など)

癌といっても悪性度の高い癌から低い癌と様々ありますが、中でも甲状腺乳頭癌は早期に治療すれば、予後の良い癌の一つです。その為には早期に見つける事が重要となります。自覚症状がないため、大きくならないと気が付きにくいので、症状がなくても定期的に検査を受ける事が大切です。

その他

唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)

唾液腺腫瘍(多形腺腫・ワルチン腫瘍・唾液腺癌・悪性リンパ腫など)
非腫瘍性病変(唾石・唾液腺嚢胞・シェーグレン症候群・流行性耳下腺炎・慢性唾液腺炎など)

超音波検査はMRIやCTより、唾液腺腫瘍のような小さい病変を捉えるのに優れています。

その他

乳腺(乳腺超音波検査は予約の空きが出次第再開予定です。)

良性疾患(嚢胞・線維腺腫・葉状腫瘍・乳腺炎・女性化乳房など)
悪性疾患(浸潤性乳管癌・浸潤性小葉癌・男性乳癌など)

乳腺の検査は超音波検査の他に、マンモグラフィーやMRI検査があります。一般の健康診断で行うのはマンモグラフィーや乳腺超音波検査です。それぞれ一長一短がありますが、超音波検査の場合、マンモグラフィーと違って、強く圧迫される事がないので、痛みのない検査である事と、放射線による被爆がないので、妊婦さんや授乳期の女性でも安心して受けて頂ける検査です。

その他

アキレス腱計測(家族性高コレステロール血症のスクリーニング検査)

家族性高コレステロール血症(FH)はLDL受容体関連遺伝子の変異による常染色体優性遺伝形式の遺伝性疾患です。FHは、高LDLコレステロール血症、皮膚並びに腱黄色腫及び早発性冠動脈硬化症(早期に狭心症や心筋梗塞になるリスクが高い)を主徴とします。日本動脈硬化学会や日本循環器学会でも話題となっている疾患です。FHは、遺伝性背景のない高コレステロール血症に比べて、LDLコレステロール増加の程度が著しく、動脈硬化の進展が早い事がわかっています。日本でのFH患者総数は、25万人以上と推定されていますので、決して珍しい疾患ではありません。またFHは治療を受けている高LDLコレステロール血症患者の約8.5%を占めると報告されています。成人(15歳以上)FHヘテロ接合体診断基準は、

  1. 高LDLコレステロール血症(未治療時のLDLコレステロール値が180mg/dL以上
  2. 腱黄色腫(手背、肘、膝などの腱黄色腫あるいはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫
  3. FHあるいは早発性冠動脈疾患(男性55歳未満、女性65歳未満)の家族歴(2親等以内の血族)

となっています。上記の2項目が当てはまる場合、FHと診断されます。FH疑いの場合は、遺伝子検査で精査を行います。LDLコレステロール値が250mg/dL以上の場合はFHを強く疑います。
腱黄色腫はアキレス腱肥厚が一番良く知られており、超音波検査でこのアキレス腱の厚みを測る事によって、早期にFHを発見し、早期に治療する事が最も重要な疾患です。健診でコレステロールの値を指摘された方は、是非検査を受けてみて下さい。

心臓超音波検査でわかる病気

心臓

当院は循環器の専門病院ではありませんので、既に胸の痛み、動機、息切れ、めまいなどの症状のある方は、専門の循環器内科を受診していただく事をお勧めします。当院の心臓超音波検査はスクリーニング検査といって、症状が特にない方を対象に、心筋梗塞や狭心症、心筋症、心臓弁膜症、心不全などのリスクがないかを早期に発見する事を目的としております。高血圧を指摘されている方、健診で心電図異常を指摘された方は、是非検査を受けてみて下さい。